UMIN試験ID UMIN000054071
最終情報更新日:2024年11月2日
登録日:2024年4月9日
急性胆管炎に対する抗菌薬短期投与に関する多施設共同非盲検ランダム化第III相試験
基本情報
進捗状況 | 一般募集中 |
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対象疾患 | 急性胆管炎 |
試験開始日(予定日) | 2024-04-15 |
目標症例数 | 210 |
臨床研究実施国 | 日本 |
研究のタイプ | 介入 |
試験の内容
介入1 | 本試験は急性胆管炎の胆道ドレナージ後の抗菌薬治療として、標準治療群である 96-168時間に対し、試験治療群である 24-72時間の有効性が劣らないことを検証する。 試験治療群について(抗菌薬の投与方法と種類) 原則として経静脈投与する。 投与期間は、胆道ドレナージが十分に行われた後、24-72時間である。なお、標準治療群との差異を明確にするため、抗菌薬の投与時間は具体的には24-72時間とする。 標準治療群と同様に、TG18の推奨に従って、 アミノグリコシド系、カルバペネム系、セファロスポリン系、フルオロキノロン系、スルホンアミド系、ペニシリン系より選択する。具体的な薬剤については厳密に規定せず、アレルギー、ローカルプロトコル、過去の培養結果によって変更することを許容する。 |
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介入2 | 標準治療群について(抗菌薬の投与方法と種類) 原則として経静脈投与する。 投与期間は、胆道ドレナージが十分に行われた後、96-168時間である。なお、試験治療群との差異を明確にするため、 本研究では抗菌薬の投与時間は具体的には96-168時間とする。 TokyoGuideline2018 (TG18)の推奨に従い、アミノグリコシド系、カルバペネム系、セファロスポリン系、フルオロキノロン系、スルホンアミド系、ペニシリン系より選択する。具体的な薬剤については厳密に規定せず、アレルギー、ローカルプロトコル、過去の培養結果によって変更することを許容する。 |
主要アウトカム評価項目 | 14日以内の臨床的改善 |
副次アウトカム評価項目 | Secondary outcome は以下の項目を設定した: 1. 30日以内の再発率 2. 30日死亡率 3. 30日まで両群で必要とされた抗菌薬の総日数 4. 30日まで両群で必要とされた入院の総日数 5. 重症度別の臨床的改善率 6. 抗菌薬終了時の解熱の有無別の臨床的改善率 7. 75歳以上[50,51]の高齢者集団における臨床的改善率 8. 血液培養結果別の臨床的改善率 9. 胆汁培養結果別の臨床的改善率 10. ERCP前の抗菌薬感受性別による臨床的改善率 11. ERCP前の抗菌薬投与期間別による臨床的改善率 12. 入院からERCP施行までの時間別による臨床的改善率 13. 急性胆管炎の成因別による臨床的改善率 14. 治療コスト 15. 14日以内の以下の有害事象の発生率 (ア) 発疹 (イ) 下痢(1日3回以上の緩い便と定義) (ウ) CD腸炎 : 以下の1と2を満たす場合: 1.臨床的徴候: 下痢(24時間以内に3回以上の形のない便)が存在すること。 2.実験的確認: C. difficileの毒素Aおよび/または毒素Bの便中での検出。 C. difficileの便中抗原が陽性。 C. difficileの培養からの検出。 C. difficileの特異的遺伝子をPCRなどの分子診断法により検出。 C. difficileの細胞毒性中和試験により細胞変化が抑制される。 (エ) Drug-induced liver injury:以下のいずれか: ① 肝機能異常(アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の5×正常上限(ULN)以上の上昇 ② アルカリホスファターゼ(ALP)の2×ULN以上の上昇 ③ ALTの3×ULN以上の上昇かつ総ビリルビン濃度が2×ULN以上上昇 かつ画像診断を再検した場合は胆管拡張の増悪を認めないもしくは一旦低下した肝胆道系酵素が再上昇した場合。 (オ) 急性腎障害:以下のいずれかを満たす場合 ① ERCP後の抗菌薬初回投与時(試験開始時)から48時間以内に、血清クレアチニンが0.3mg/dL以上増加 *1 ② ERCP後の抗菌薬初回投与時(試験開始時)から投与終了までに、血清クレアチニンがベースラインの1.5倍以上に増加 *1,2 *1 規定検査日以外でも当該期間内に担当医判断で血清クレアチニンが測定されていた場合、その検査結果も含めて評価 *2 平常時のベースラインは、試験開始前1年以内のクレアチニン値とする。平常時のベースラインが不明な症例では、抗菌薬終了日から遡って7日以内の最低値をベースラインとする。 |
対象疾患
年齢(下限) | |
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年齢(上限) | |
性別 | 3 |
選択基準 | 以下の基準をすべて満たす者を対象とする 1) 疾患: TG18にて確診または疑診に該当する急性胆管炎(table 4)であり、良悪性は問わない。ただし遠位胆道ステント機能不全による急性胆管炎患者は、30日以上ステントを留置しているものに限る。 2) 年齢: 18歳以上。 3) 前治療の規定: 入院後48時間以内に胆管閉塞機転の解除(胆管ドレナージ術)がERCPにて技術的に成功した症例。 4) 本試験参加について患者本人または代諾者から文書で同意が得られている。 |
除外基準 | 以下のいずれかに抵触する者は本研究に組み入れないこととする。 1) ERCP施行時にカテコラミンを有する循環不全 2) ICUの入室を要する 3) 35度未満の低体温 4) 3ヶ月以内の再発性の胆管炎 5) 肝門部領域のBismuthⅡ型以上相当の悪性または良性胆管狭窄をきたしたもの、または胆管閉塞の原因が特定できないもの 6) 手術により解剖学的に変化した患者(胆道-空腸吻合など。ただしBillroth Ⅰ法は除外基準に含めない。)。 7) 国際膵臓学会/米国膵臓学会のガイドラインに基づく膵炎の併発(以下の3項目のうち2項目が満たされた場合) 上腹部痛 血清アミラーゼまたはリパーゼ>3x ULN 画像診断で急性膵炎の徴候がある 8) TG18基準による胆嚢炎の併発(以下のAの1項目を満たし、BとCの1項目を満たす場合) A. 炎症の局所徴候 A1:マーフィーサイン A2:右上腹部の腫瘤・疼痛・圧痛 B. 炎症の全身的徴候 B1:発熱(腋窩温 37.1℃以上) B2:C反応性タンパク質の上昇(C-reactive protein: CRP)(CRP > 3.0mg/dL) B3:白血球(White blood cell: WBC)数上昇(WBC > 10,000/μL) C. 急性胆嚢炎に特徴的な画像所見 9) 肝膿瘍の併発 10) その他の感染症の併発 11) 登録前に抗菌薬の継続的な投与を受けている患者 12) 登録前にERCPによる合併症(穿孔、膵炎、出血、胆嚢炎、鎮静によるものを含む心肺疾患;誤嚥性肺炎/窒息/心肺停止など)が判明した症例 13) 特定の免疫抑制状態: A. プレドニゾロン(Prednisolone: PSL)>10mgを含む免疫抑制剤の使用 B. 既知のヒト免疫不全ウイルス(Human immunodeficiency virus: HIV)感染 C. 無作為化前48時間の好中球減少症 (好中球1500/μL以下) D. 同種造血幹細胞移植後1ヶ月および生着前の任意の時期における同種造血幹細胞移植 14) 妊娠中の女性 15) その他、担当医が本試験の対象に不適当と判断した場合 |
関連情報
研究費提供元 | 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター) |
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実施責任組織 | 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター) |
共同実施組織 |
問い合わせ窓口
住所 | 神奈川県鎌倉市岡本1370-1 |
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電話 | 0467-46-1717 |
URL | |
sakue.masuda@tokushukai.jp |
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詳しくは各お問い合わせ窓口の担当にお伺い下さい。