UMIN試験ID UMIN000009470
最終情報更新日:2016年4月7日
登録日:2012年12月24日
コリンエステラーゼ阻害薬(ドネペジル)からコリンエステラーゼ阻害薬(ガランタミン)に切り替え後の薬物治療効果および治療反応性に関する脳形態・機能画像などのマルチモーダルアプローチによる検討
基本情報
進捗状況 | 試験終了 |
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対象疾患 | アルツハイマー病 |
試験開始日(予定日) | 2012-12-10 |
目標症例数 | 38 |
臨床研究実施国 | 日本 |
研究のタイプ | 介入 |
試験の内容
介入1 | ドネペジルに効果不十分なアルツハイマー病の患者に、2週間の休薬期間を設けた後に、ガランタミンに切り替え、48週のオープン臨床試験を行う。ガランタミンは経口投与する。1日8mg (1回4mgを1日2回)から開始し、4週間後に1日16mg (1回8mgを1日2回)で維持するか、臨床的な判断で、さらに4週間後に1日24mg (1回12mgを1日2回)に増量し、その量を維持する。 |
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主要アウトカム評価項目 | 各種脳画像 1 脳形態画像による解析 頭部MRIの画像を、VBM(voxel- based morphometry)という方法により、全脳をカバーしたボクセルごとに体積を評価する方法で画像用の解析ソフトstatistical parametric mapping (SPM)による自動ソフト解析 拡散テンソルの画像は、拡散異方向性などを解析 2 脳機能画像による解析 SPECTの画像はピクセルごとの解析をSPMによる解析 near-infrared spectroscopy (NIRS)検査による酸素化ヘモグロビン濃度の差異を解析 |
副次アウトカム評価項目 | 認知機能検査 ・MMSE 認知機能のスクリーニング検査 ・時計描画テスト ・ADAS-Jcog アルツハイマー病の進行を評価する検査 ・FAB 簡易な前頭葉検査 精神症状の評価 ・標準意欲評価方法 ・NPI-Q 認知機能の精神症状の評価 ・QOL-AD 患者のQOLの評価 |
対象疾患
年齢(下限) | |
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年齢(上限) | |
性別 | 3 |
選択基準 | ① スクリーニング時点で、慶應義塾大学病院精神・神経科外来にてthe National Institute of Neurological and Communication Disorders and Stroke/Alzheimer’s Disease and Related Disorders Association (NINCDS-ADRDA)の診断基準で、probable アルツハイマー病と診断された患者 ② 同意取得の時点で、Clinical Dementia Rating (CDR) にて0.5 (最軽度)、1(軽度)および 2(中等度)の患者 ③ 本研究に関して本人および/または代諾者から書面によるインフォームドコンセントが得られる ④ 患者の家族に主介護者がおり同居している、もしくは主介護者が患者と随時連絡がとれる ⑤ スクリーニング時点で、患者のMini-Mental State Examination (MMSE) が10点以上 ⑥ 同意取得の時点で、ドネペジルが過去半年間以上投与されており、MMSEが4点以上の得点改 善がなかった(Hanyu et al.2002)、もしく2点以上の得点低下がある(Bartorelli et al.2005, Han et al.2011)あるいは 日本語版Alzheimer’s Disease Assessment Scale ;Cognition Japanese version (ADAS-J cog) にて-2.4点以下の変化 (ADASでは得点は改善すると減少する)(Hommma et al.2000)をみとめなかったアルツハイマー病患者。以上の条件を満たす患者をドネペジルへの治療に効果不十分の患者と判定する。 ⑦ 同意取得の時点で50歳以上および90歳以下 (Wilcock et al.2003, Jones et al.2004) を 対象とする。 |
除外基準 | ① 同意取得の時点で過去あるいは現在、抗認知症薬(ガランタミン、リバスチグミン、メマンチン)を服薬していた・している患者 ② 同意取得の時点で抗精神病薬が投与されており、その薬が中止できない ③ スクリーニング時点で、DSM-IV-TRにて、精神疾患の併発もしくは既往(統合失調症、双極性障害など)がある ④ スクリーニング時点でDSM-IV-TRにて、過去1年以内、もしくは1年以上前に、長期の アルコール依存症がある ⑤ スクリーニング時点で、頭部CTにて、正常圧水頭症、血腫、多発性の脳梗塞、脳腫瘍などの異常所見がある ⑥ スクリーニング時点で、重篤の脳血管障害(くも膜下出血、一過性脳虚血発作、動脈瑠など) 合併もしくは既往がある ⑦ スクリーニング時点で、以下の重篤もしくは、著しく不安定な循環器疾患を有する、もしくは 顕著な心電図異常がある者 ⑧ スクリーニング時点で、以下のような、肝、腎、呼吸器、血液、内分泌などを合併し、その状態が重篤もしくは、著しく不安定であると判断された者 重篤な内分泌系または代謝系の疾患を合併もしくは既往がある患者 (甲状腺機能低下、クッシング症候群、腎不全など) 重篤な消化性潰瘍の合併もしくは既往がある患者 肝機能や腎機能に重篤な障害のある患者 (AST, ALT, ALPのいずれかが基準値上限の2.5倍以上) クレアチニンが2.0mg/ dL以上 高度の排尿障害のある患者または膀胱手術直後の患者 重篤の気管支喘息あるいは重篤の閉塞性肺疾患の合併もしくは既往がある患者 過去5年間にいずれかの臓器系に悪性腫瘍のある患者 血液検査にて重篤な貧血がある患者 ⑨ スクリーニング時点で、てんかん又は全身性けいれんの合併もしくは既往がある患者 ⑩ スクリーニング時点で、高度の薬物アレルギーまたは高度の薬物過敏症のある患者 ⑪ 磁性体に影響をうけるペースメーカーなどの金属などが体内にあり画像検査ができない ⑫ そのほか研究者が本研究の対象として不適当と判断した場合 |
関連情報
研究費提供元 |  精神・神経疾患研究開発費 精神疾患の鑑別診断および転帰の予測における 近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)の有用性に関する研究 |
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実施責任組織 | 慶應義塾大学医学部精神神経科学教室 |
共同実施組織 |
問い合わせ窓口
住所 | 東京都新宿区信濃町35 |
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電話 | 03-3353-1211 |
URL | |
hzi05510@nifty.com |
※実施責任組織と研究実施場所が異なる場合があります。
詳しくは各お問い合わせ窓口の担当にお伺い下さい。