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臨床研究実施計画番号 jRCT2031230081

最終情報更新日:2024年4月4日

登録日:2023年5月20日

中等度から重度の活動性を有する潰瘍性大腸炎患者を対象に、導入療法としてABX464を1日1回投与した際の有効性及び安全性を評価するランダム化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同、第III相試験

基本情報

進捗状況 参加者募集中
対象疾患潰瘍性大腸炎
試験開始日(予定日)2023-05-08
目標症例数90
臨床研究実施国アルゼンチン/ベルギー/ボスニア/ブラジル/ブルガリア/カナダ/クロアチア/チェコ共和国/フランス/ドイツ/ギリシャ/ハンガリー/インド/アイルランド/イスラエル/イタリア/リトアニア/メキシコ/ニュージーランド/ポーランド/ルーマニア/セルビア/スロベニア/スペイン/台湾/英国/米国/日本
研究のタイプ介入研究
介入の内容本治験は、従来の治療法及び/又は高度な治療法のいずれかに対して、効果不十分、無効、効果消失、不耐を示す中等度から重度の活動性を有する潰瘍性大腸炎患者を対象に臨床的寛解を促すため、ABX464 25 mg又は50 mg QD投与した際の有効性と安全性を評価する、ランダム化、プラセボ対照、多施設共同試験である。従来の治療法とは、コルチコステロイド、免疫抑制剤(すなわち、アザチオプリン、6-メルカプトプリン*、メトトレキサート*)であり、高度な治療法とは、生物学的製剤(TNF阻害剤、抗インテグリン、抗IL-23剤)及び/又はS1P受容体調節薬*及び/又はJAK阻害剤である(*日本では未承認)。 本治験は、以下に示すように、最長28日間のスクリーニング期間、8週間の導入期間、それに続く28日間の追跡調査期間からなる。8週間の導入期間を完了した被験者は、下記のいずれかの維持試験(すなわちABX464-107試験)に参加する機会を与えられる。 ?Week 8時点で臨床的改善が認められた被験者を対象とする、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照パート(パート1:プラセボ、25 mg、50 mg) ?Week 8時点で臨床的改善が認められない被験者を対象とする、ランダム化非盲検投与パート(パート2:25 mg又は50 mg) 本治験では、16歳以上の約612例をランダム化する予定である。 Day 1に適格な被験者をランダム化し、以下のように1:1:2の比率で3つの投与群に割り付ける。 ?プラセボ:153例 ?ABX464-1日の用量25 mg QD:153例 ?ABX464-1日の用量50 mg QD:306例 ランダム化は、以下の因子に従い層別化する。 ?高度な治療法に対し効果不十分[AT-IR](生物学的製剤、S1P受容体調節薬、JAK阻害剤に対する無効、効果消失、又は不耐)(はい/いいえ) ?ベースライン時のコルチコステロイド併用(あり/なし) ?日本人被験者又は非日本人被験者 登録被験者集団の約60%が高度な治療法(生物学的製剤、S1P受容体調節薬、JAK阻害剤)に対し効果不十分である必要がある。また、JAK阻害剤が不応であった被験者の割合は、高度な治療法に対し効果不十分な被験者の15%に制限する。 過去に受けた高度な治療法に対し効果不十分であったことが文書化されていない被験者は、非AT-IR被験者とみなされる。 Day 1(ランダム化日)の後、被験者は評価スケジュールに従って、Day 28(Week 4)及びDay 56(Week 8)に治験実施医療機関に来院する。 Day 56に、維持試験(ABX464‐107試験)へ参加するか、又は治験を完了して本導入試験への参加を終えるかの選択肢が、被験者に与えられる。後者の選択肢の場合、被験者は治験薬の最終投与から28日後に、治験終了来院のため来院する。ただし、維持試験に適格な被験者には、維持試験への参加を推奨する。 導入試験中、被験者は安全性及び有効性の評価を受ける。 スクリーニング期間中、全被験者に対し全大腸内視鏡検査を実施する。Week 8時点では、軟性S状結腸鏡検査のみが必要である。スクリーニング及びWeek 8時点の両方の内視鏡検査で、最も重度の患部における生検を実施する。内視鏡検査は中央で読影する。S状結腸鏡検査は、国の医療慣行で求められる場合、あるいは近位部病変の場合、全大腸内視鏡検査で代用できる。生検は中央で解析する。 電子日誌は、排便頻度、直腸出血、夜間排便、便意切迫及び倦怠感のNRSの毎日の記録、並びに治験薬の服用時刻を収集するために用いる。 PK検体は全被験者から採取する。被験者はIWRSにより2つの異なるグループに割り当てられる。各採取時点(D1、D28、D56)で以下のように検体を採取する。 ?グループ1:投与前、投与後0.5、1.5、3時間(及び可能であれば6時間及び/又は10時間) ?グループ2:投与前、投与後1、2、4時間(及び可能であれば8時間及び/又は12時間) 両グループとも、各時点での採取では±10分の許容期間が設けられている。 さらに、心臓の安全性サブスタディとして、心臓超音波検査をベースライン及びWeek 8(及び被験者が維持試験に参加する場合は、維持試験期間を通して)に、適切な設備及びリソースを有する選択された治験実施医療機関で実施する。心エコーは、中央で読影し、関連する所見が認められた場合、独立した循環器安全委員会が評価する。各投与群から70例以上(両導入試験から移行)がサブスタディの心臓評価に参加する予定である。さらに、導入試験では全参加者を対象に心臓バイオマーカー検査を実施する。

試験の内容

主要評価項目主要目的は、臨床的寛解に対するABX464の有効性をプラセボと比較することである。 oWeek 8時点でModified Mayoスコアに基づく臨床的寛解が認められた被験者の割合
副次評価項目

対象疾患

年齢(下限)16歳以上
年齢(上限)
性別男女両方
選択基準1.16歳以上の男女。適格となるためには、未成年はスクリーニング来院時に体重40 kg以上でタナー分類5の定義を満たしている必要がある。 2.患者は、治験実施計画書固有の手順を行う前に、来院時に同意文書を理解し、自由意思で署名と日付を記入しなければならない。未成年の被験者については、同意に関する国の要件も満たすこと。 3.UCと診断され、内視鏡検査及び組織学的検査で確認された記録があること。組織学的検査の結果をスクリーニング時に入手できない場合は、スクリーニング時に実施した生検結果を用いてもよい。 4.Modified Mayoスコア(MMS)が5以上、直腸出血サブスコア(RBS)が1以上、及び内視鏡検査サブスコア(MES)が2又は3(中央読影者が確認)と定義される活動性疾患 5.コルチコステロイド、免疫抑制剤、生物学的製剤、S1P受容体調節薬*及び/又はJAK阻害剤及び/又は試験中に承認された新薬のうち、1つ以上に対して効果不十分(無効、効果消失、又は不耐と定義)が記録されている患者(注:5-ASAのみの不成功は認められない) a.コルチコステロイド(CS)に対し効果不十分とは、CS抵抗性[現在又は過去のprednisone/プレドニゾロン40 mg/日以上の2週間以上の経口投与(日本:中等度のUCでは30 mg/日以上の用量で2週間以上、重度のUCでは40 mg/日以上の用量で1週間以上)、ブデソニド9 mg/日以上の2週間以上の経口投与、若しくはベクロメタゾン**5 mg/日以上の2週間以上の経口投与にもかかわらず、持続している活動性疾患の徴候及び症状]又はCS依存性(すなわち、prednisone/プレドニゾロン10 mg/日以下、ブデソニド9 mg/日未満、ベクロメタゾン**5 mg/日未満への漸減ができない、若しくはCS中止後3ヵ月以内に再発)のいずれかと定義される。 CSに対する不耐には、クッシング症候群、骨減少症/骨粗鬆症、高血糖、不眠症、感染が含まれる(ただし、これらに限定されない)。 b.免疫抑制剤に対し効果不十分とは、アザチオプリンを1.5~2.5 mg/kg/日(日本:1~2 mg/kg/日又は50~100 mg/日)の用量で8週間以上、6-メルカプトプリン**を0.5~1.5 mg/kg/日(日本:30~50 mg/日)の用量で8週間以上、又はメトトレキサート**12.5~15 mg/週で8週間以上、シクロスポリン**2~4 mg/kg/日を2週間以上又は医師の判断する期間、又はタクロリムスを目標とするトラフ濃度である5~10 ng/mLで2週間以上又は医師の判断する期間の投与にもかかわらず、持続している活動性疾患の徴候及び症状と定義される。 免疫抑制剤に対する不耐には、悪心/嘔吐、腹痛、膵炎、肝酵素の異常、リンパ球減少症、感染が含まれる(ただし、これらに限定されない)。 c.生物学的製剤に対し効果不十分とは以下のように定義する。 ・以下のUSPI/SmPCに定める導入療法のフルコースに対するプライマリー・ノンレスポンダー: -インフリキシマブ又はバイオシミラー(5 mg/kg以上をWeek 0、2、6に静脈内投与) -アダリムマブ又はバイオシミラー[160 mg皮下投与後に80 mg SC、その後2週間以上空けて40 mg SC] -ゴリムマブ(200 mg SC後に2週間以上空けて100 mg SC) -ベドリズマブ(Week 0、2及び6に300 mg IV) -ウステキヌマブ(体重別用量:体重55 kg以下の場合260 mg、体重55 kg超~85 kg以下の場合390 mg、体重85 kg超の場合520 mgを単回IV投与) ・効果消失は、導入療法のフルコースを終了し、一次反応後の維持期間中の症状の再発と定義する(臨床効果があるにもかかわらず中止した場合は対象外) 不耐には、注入に伴う反応、重篤な日和見感染、悪性腫瘍が含まれる(ただし、これらに限定されない)。 d.JAK阻害剤に対し効果不十分とは、トファシチニブのUSPI/SmPCに基づく導入療法のフルコース(すなわち8週間以上)、フィルゴチニブのSmPCに基づく導入療法のフルコース(すなわち10週間以上)又はウパダシチニブのUSPIに基づく導入療法のフルコース(すなわち8週間)を1コース以上行っても持続している活動性疾患の徴候及び症状、又は維持期間における症状の再発と定義する。 JAK阻害剤に対する不耐には、重篤な感染症、悪性腫瘍、深部静脈血栓症(DVT)、又は重大な心血管有害事象(MACE)の増加が含まれる(ただし、これらに限定されない)。 e.S1P受容体調節薬に対し効果不十分とは、オザニモド*のUSPI/SmPCに基づく導入療法のフルコース(すなわち、12週間以上)を1コース以上行っても持続している活動性疾患の徴候及び症状、又は維持期間中における症状の再発と定義する。 オザニモド*に対する不耐には、重篤な感染症、肝酵素の異常、心臓の異常、リンパ球減少症が含まれる(ただし、これらに限定されない)。 f.治験期間中、中等度から重度の活動性UCの適応で承認された新薬に対する効果不十分又は不耐は、USPI/SmPCに従って定義する。 *日本では未承認 **日本ではUCの適応で承認されていない。ただし6-メルカプトプリンとシクロスポリンはガイドラインに従って臨床現場で使用されている。 6.妊娠可能な女性(WOCBP)被験者及び妊娠可能な女性パートナーのいる男性被験者は、本治験実施計画書4.4項(避妊)に記載のとおり、有効性の高い避妊法を使用することに同意しなければならない。 7.治験実施計画書に規定された治験来院及び手順を遵守する意思があり、遵守が可能である。
除外基準1.孤立性直腸潰瘍(肛門縁から15 cm以下)に限定されたUCを有する。 2.原発性硬化性胆管炎又は自己免疫性肝炎を有する。 3.5-ASA療法のみが不応であった。 4.CD又は瘻孔、不確定性大腸炎、感染性/虚血性大腸炎、若しくは顕微鏡的大腸炎(リンパ球浸潤大腸炎及び膠原線維性大腸炎)の現病歴又は既往歴を有する。 5.中毒性巨大結腸症、劇症大腸炎、腸穿孔の既往歴又は現病歴を有する。 6.結腸癌の既往歴、低悪性度又は高悪性度の結腸異形成及び/又は完全に切除されていない腺腫性ポリープの過去又は現在のエビデンスを有する。 7.腸の手術を最近受けた若しくは予定している、又は直腸結腸切除術若しくは部分的結腸切除術の既往歴、又は現在ストーマを有する。 8.蠕動運動調整剤を含む止痢薬(ロペラミド、アトロピン含有ジフェノキシラート*等)を服用中である(*日本では未承認)。 9.プロバイオティクス[例:Culturelle®(Lactobacillus GG, i-Health, Inc.)、Saccharomyces boulardii]を服用中である。 10.本治験実施計画書(4.3.2項)の併用禁止薬に記載したスクリーニングの内視鏡検査前の休薬期間要件を満たさない。 11.スクリーニング期間に得られた以下の血液学的検査及び生化学的検査の臨床パラメータを有する。 ?ヘモグロビンが8.0 g dL-1以下 ?好中球絶対数が750 mm-3未満 ?血小板が100,000 mm-3未満 ?クレアチニン・クリアランスが60 mL.min-1未満(Cockcroft-Gault式) ?総血清ビリルビンが1.5 x ULN超 ?アルカリホスファターゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)及びアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)が2 x ULN超 12.以下の疾患(感染)を有する。 ?スクリーニング前2ヵ月以内の慢性若しくは再発性のグレード3若しくはグレード4の感染症、又は免疫抑制療法を受けていない間の日和見感染症の既往歴 ?スクリーニング前2ヵ月以内に再活性化した帯状疱疹 ?スクリーニング時の活動性感染症、又はスクリーニングの前の1ヵ月以内又はスクリーニング中に入院又は抗生物質の静脈内投与を要する重度の感染症のエピソード。爪床の真菌感染は許容される。 ?スクリーニング時に病原体(卵・寄生虫検査、細菌)のアッセイ若しくは便培養が陽性、血清β-D-グルカン検査が陽性(日本のみ)、又はクロストリジウム・ディフィシル毒素の検査が陽性。クロストリジウム・ディフィシルが陽性の場合、当該被験者を治療した後、2週間以上空けて再スクリーニングを実施してもよい。 ?HIVに感染している。 ?スクリーニング時に急性又は慢性B型肝炎感染症を有する[B型肝炎表面抗原(HBsAg)陽性、又はHBsAg陰性であるが抗B型肝炎コア抗体(HBcAb)及び/又は抗B型肝炎表面抗体(HBsAb)陽性でHBV DNAが検出可能]。HBcAb及び/又はHBsAbが陽性で、HBV DNAが検出されない状態で登録された被験者は、4週間ごとにHBV-DNAをモニタリングすること。 ?C型肝炎抗体陽性と定義される急性又は慢性C型肝炎感染をスクリーニング時に有する[治療が成功し、1年以上再発がなく、HCV RNA(中央で評価)が検出されない患者は適格である]。HCV抗体陽性で、HCV-RNAが検出されない状態で登録された被験者は、4週間ごとにHCV-RNAをモニタリングすること。 ?活動性結核(TB)又は未治療の潜在性結核は除外する。QuantiFERON検査が陽性又は中間の患者については、本治験実施計画書の5.3.8.1項を参照のこと。 13.コントロール不良の虚血性心疾患及び/又はニューヨーク心臓協会(NYHA)クラス3又は4の症状を伴ううっ血性心不全の既往がある。 14.先天性又は後天性QT延長症候群の家族歴若しくは個人歴を有する、又はベースラインのQT/QTc間隔の著しい延長がある[例:男性で450ミリ秒超、女性で460ミリ秒超のQTc間隔(Fridericia又はBazett補正)が複数回記録されている]。 15.トルサード ド ポアント(TdP)の既往がある。 16.急性又は慢性の臨床的に重要な肺、肝臓、膵臓又は腎臓の機能異常、脳症、ニューロパチー、又は発作性疾患などの不安定な中枢神経系の病態、又は身体的診察、臨床スクリーニング検査、病歴から判断するその他の臨床的に重要な医学的問題がある(注:治療された自己免疫性甲状腺機能低下症及び自己免疫性糖尿病は許可される)。 17.活動性の悪性腫瘍又はその既往(無病生存期間が5年の患者は適格である) 18.スクリーニング前4週間以内に入院を要する重篤な疾患(UCの再燃を除く) 19.ABX464の投与歴がある。 20.スクリーニング時に妊娠している、治験期間中に妊娠する意図又は予定のあるWOCBP被験者とWOCBPパートナーを持つ男性被験者、及び授乳中の女性 21.違法薬物、アルコール乱用又は依存症 22.スクリーニング前3ヵ月以内に生ワクチンを接種した、及び/又は治験期間中に生ワクチン接種を予定している。 23.他の治験薬又は未登録薬を、ベースライン前3ヵ月以内又は5半減期以内のいずれか長い方、及び治験期間中に使用する。 24.患者の安全又は治験実施計画書の遵守を損なうと治験責任医師が判断する状態

保険外併用療養費

保険外併用療養費の有無

関連情報

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